neverjpのぶらり日記

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(18)CPU(3)



前回述べたとおり、CPUは、(1)命令の読み込み、(2)解読、(3)実行、(4)結果の書き出しという4つの動作を繰り返して命令を処理しています。そして、各動作はクロックという基本信号に合わせて進められます。パソコンはさまざまな装置がデータをやり取りして動作しています。けれども、装置によって取り扱う情報量が異なるため、動作速度も異なります。したがって、各装置が勝手に動作するとデータの受け渡しのタイミングが合わず、円滑に伝わらなくなってしまいます。そこで、タイミングを合わせて効率よくデータを転送するためにマザーボード上には水晶発信器というテンポを刻む装置があり、一定の周期で信号を発信しています。これがクロックの基準信号となります。これを基にクロックジェネレータという回路で周波数を変更し、各装置の動作に合わせたクロックを作り出しています。これを外部クロックといいます。1秒間に発信するクロック回数をクロック周波数といい、Hz(ヘルツ)という単位で表します。1Hzなら1秒間に1回、1MHz(メガヘルツ)なら100万回、1GHz(ギガヘルツ)なら10億回の信号を発信します。現在外部クロックは100MHzまたは、133MHzが基本となっています。CPUはパソコン内でもっとも高速な処理を必要とするため、さらに内部に倍速回路を設けています。これにより、CPU内のクロック周波数は外部クロックを整数倍または半整数倍(1/2の奇数倍)したものになります。これをCPUクロック(内部クロック)といい、単に動作周波数、またはクロックということもあります。CPUは1クロックごとに1つずつ処理を進めるため、数値が大きいほど処理速度が速くなります。たとえば、2.66GHz(133MHz×20)なら1秒間に約27億回、3.06GHz(133MHz×23)なら1秒間に約30億回データを処理できます。一般的にCPUの製品名が同じなら、CPUクロックが高いほど性能が高いといえます。CPUは、これまでクロックをあげることで性能をアップしてきました。例えば、1993年に登場したインテルPentiumでは当初CPUクロックが外部クロックと同じで60〜66MHzだったが、現在では3GHz以上と進化しています。けれども、クロックをあげると比例して消費電力も増えて高熱を発します。このため、最近では発熱対策が大きな課題となり、クロックの向上は限界に近づいてきました。今後はデュアルコアCPUはじめ、クロックを上げずに処理効率を向上させる新たな技術開発に期待が寄せられています。デュアルコアCPUはコアを2つ搭載することで1台の計算機を2台に増やすようなものとなり、クロック周波数を上げずに処理能力を上げることができます。この後継機種では2次キャッシュメモリを共有させて作業効率を上げる工夫をしたものが登場する予定です。今後さらには、コアを3つ以上搭載したマルチコアCPUの実用化に向けて開発が進められています。

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